2020年1月5日日曜日

幻の特攻グライダー神龍・回天展示、羽立峠-香川県さぬき市


香川県さぬき市にある、羽立峠に幻の特攻グライダー神龍と回天を展示してる場所が、香川県さぬき市にあります。(2016年7月中旬に行った時の記事です)



地図でも分かるとおり国道11号線から少し入ったところにありますが・・・
注意していかないと通り過ぎてしまいます(^^;)
ちょっと分かりにくいかな

この写真は高松市から徳島市方面に向いて走ってる時にとりましたが、ほんと見落とします。


展示場といっても青空の下です。
舗装もないので、気をつけて!


手前に見えるのが、「幻のグラインダー神龍」・奥の黒い潜水艦みたいなのが「回天」です
回天は、徳山港や、茨城県等々いろんなところで見えるとおもいますが「神龍」はおそらくココだけ。




ちなみにこの展示物、個人の寄付によって作られた物です。

三好昌廣さんは旧日本海軍兵で、恐らく90歳過ぎ。
三好さんは、太平洋戦争末期、戦局の悪化に伴い旧日本海軍が極秘裏に開発・製造した特攻兵器「神龍(じんりゅう)」と「回天」、その実物大レプリカを製作し、戦争の悲惨さなどを訴えています。
 



香川師範学校在学中の昭和20年5月に学徒出陣で神奈川県横須賀市の海軍施設に配属され、兵器製造などに携わったそうです。



龍神とは・・・


本土決戦の際に敵の上陸作戦を阻止するための兵器として開発された「神龍」は、海軍が戦争末期に開発した特攻用木製グライダーだそうです。
 航空用エンジンや鉄材が極度に不足した戦争末期において開発されましたが、3基の火薬ロケットを装備しているため数十秒の飛行も可能でした。

実戦への投入に向けて、特別攻撃隊のパイロットらはグライダーを使用して訓練を行っていましたが、実際に投入される前に終戦を迎えたため、戦争における戦果はありませんでした。


1944年(昭和19年)11月、海軍艦政本部から逓信省航空局航空試験所に対して必要条件が提示され、12月に計画が纏められた。機体の設計は航空試験所の榊原茂樹技師を主務者として行われ、製造は美津野グライダー製作所が行なった。

 (美津野グライダー製作所は現在のスポーツメーカーのミズノである。)

 1945年(昭和20年)5月末に試作機1機が完成、7月中旬に茨城県石岡町の大日本滑空工業専門学校にてロケットエンジンを搭載しない状態で曳航発航による飛行試験を行い、その際に機体に異常振動が発生したことを受け、垂直尾翼の増積が行われた。

 霞ヶ浦飛行場にてエンジンを搭載した状態で無人での飛行試験を行ったが、この時はエンジン停止後に墜落しているそうです。

 その後、海軍は神龍の量産開始を命じ、本土決戦に備え特別攻撃隊のパイロットの訓練が通常のグライダーを用いて行われていたが、実戦投入前に終戦の日をむかえたため、特に戦果はない。

 8月15日の終戦までに製造されたのは試作機4機で、終戦後の8月20日に完成した5号機を含めても計5機のみだった。


 飛行試験時のテストパイロットだった楢林寿一飛行士は「操縦が難しい神龍は特攻(体当たり)には不適」といった旨の報告を試験責任者に対して行っており、さらに神龍に燃焼時間30秒のロケットエンジン6基とロケット弾を装備して攻撃機化することを提案した。また、生存したパイロットは、後世、「当たったとしても戦車だから5、6人くらいしか巻きぞえにできないし、上空から向かって行っても戦車に撃ち落とされていただろうから、お国のためとはいえ、納得がいかない。なぜこのような乏しい作戦を立てるのか」といった旨のコメントを残している。



神龍 諸元(一型)

 全長:7.6 m
 全幅:7.0 m
 全高:1.8 m
 自重:220 kg(ロケットエンジン非搭載時)
 最大離陸重量:600 kg(ロケットエンジン非搭載時)
 エンジン:固体燃料ロケットエンジン × 3(合計推力:400 kg)
 最大速度:300 km/h
 巡航速度:110 km/h
 上昇限度:400 m
 航続距離:4 km
 武装:100 kg爆弾 × 1(内蔵)
 乗員:1名








 ちなみにコチラが回天です。

 回転は外見だけでなく、中も正確に作られているみたいです。

 下にハッチがあり入れるようになってます。

 潜水艦に取り付けられて運ばれた回天は、発進すると乗った人間が目視で敵の軍艦の位置を確認しながら操縦し、体当たりをします。

 しかし、体当たりしなくても2時間半後には自爆する仕組みになっており、脱出装置もありません。

上のパネルも今は剥離して見えない。読めないそうです。




 回天のうしろには悲母観音地蔵が建造されてます。
 この悲母観音地蔵は同2007年、戦没者を偲んで山崎さん含む7人の大川中学校同級生で建てたものらしいです。

私の実の祖父も戦死しました。顔も写真で見ただけですが・・・
自然と手を合わせてしまってました。

 先人の方が頑張っていただけたおかげで今の日本がある。
今の私たちが楽しく過ごせてるんだと、こういう歴史をしるといつも痛感させられます。



貴重な展示なのに、野ざらしってのはもったいない気がします。
現に、神龍の尾翼も風でもげ落ちているようです。
こういう物は後世に残して伝えていかなければならない物なのに・・・もったいないです。

この記事を書くのにいろんなサイト様の情報を借用させてもらいました。

ツーリング途中にちょっと寄るのもいいんではないでしょうか!?


夫婦・主婦・女性ライダー応援サイト

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